【インバウンド最前線】旭川ブームを空知の利益に。韓国人観光客を「立ち寄らせる」具体的手法
【インバウンド最前線】旭川ブームを空知の利益に。韓国人観光客を「立ち寄らせる」具体的手法
なぜ韓国人観光客は『旭川』を目指すのか?
空知が握る「スルーさせない」戦略
「476%増」
この驚異的な数字が、今の旭川ブームの実態を示しています。
しかし、札幌から旭川へ向かう途中にある私たち「空知エリア」は、彼らにとって単なる「通過点」になっていないでしょうか?
本記事では、データから読み解く旭川人気の理由と、空知が仕掛けるべき「立ち寄らせる」ための具体的な戦略を解説します。観光事業者必見の実践モデルコースも公開します。
📌 衝撃のデータ!旭川検索476%増の真相
Skyscannerが2025年11月に発表したデータは、北海道の観光関係者に衝撃を与えました。韓国からの「旭川」を含む検索数が、前年比で476%も増加していたのです。
背景にあるのは、2024年12月に就航した韓国との直行便、そして2025年に過去最多の946万人を記録した訪日韓国人観光客の存在です。しかし、彼らはただ「なんとなく」旭川に来ているわけではありません。
▲ 冬季限定・旭山動物園のペンギン散歩
▲ 韓国人観光客に大人気・美瑛の青い池
▲ 彼らの目的は明確な「コンテンツ」です(旭山動物園 / 美瑛青い池)
なぜ今「旭川」なのか?5つの理由
- 旭山動物園の行動展示:ペンギンの雪中散歩、ホッキョクグマの飛び込みなど、SNS映え抜群
- 美瑛の青い池:韓国のインフルエンサーが相次いで投稿、Instagram検索上位常連
- 大雪山国立公園:日本で最も早く紅葉が見られる絶景
- 旭川ラーメン:札幌とは違う”醤油系”の味わいが新鮮
- 直行便就航:2024年12月から韓国ソウル〜旭川の直行便が就航し、アクセスが劇的改善
▲ 熱々の旭川ラーメンも強力な誘引コンテンツ
📌 「通過される」空知の現実
札幌から旭川までのルートは約140km。高速道路を使えば約1時間50分で到着します。この「近さ」こそが、空知にとって最大の課題です。
多くの観光客は、札幌でレンタカーを借り、高速道路で一気に旭川・美瑛・富良野を目指します。結果、空知エリアは「車窓から眺めるだけの景色」になってしまっているのが現実です。
▲ ただ通り過ぎるには惜しい、魅力的なルートですが…
しかし、私たちには「スイーツ」「ワイン」「温泉」「米」という、韓国人観光客が好むキラーコンテンツが揃っています。問題は、その魅力が「道中の立ち寄りスポット」として認知されていないことです。
📌 空知「スルーさせない」5つの戦略
【戦略①】砂川スイートロード – SNS映え×手軽さ
高速を降りずにアクセスできる「砂川ハイウェイオアシス」は最大の武器です。さらに市内へ誘導し、北菓楼本店などの「映える店舗」での体験を提供します。韓国の若者はカフェ文化に親しんでおり、親和性は抜群です。
▲ 砂川ハイウェイオアシス・北菓楼店舗内観
【戦略②】空知ワインツーリズム – 体験価値
「飲む」だけでなく「見る」ワイナリーへ。三笠や岩見沢のヴィンヤード(ブドウ畑)の風景は、映画のワンシーンのような写真を撮りたい観光客に刺さります。
▲ 三笠市のワイナリー・絶景のヴィンヤード
【戦略③】道の駅ネットワーク – 休憩+お土産
滝川の松尾ジンギスカン、深川のそばめしなど、道の駅を単なるトイレ休憩所ではなく「食のテーマパーク」として再定義します。
▲ 道の駅ライスランドふかがわ外観
▲ 深川名物「そばめし弁当」
▲ 深川そばめし・地元の味
【戦略④】季節限定コンテンツ – リピート喚起
夏の北竜町ひまわりの里、冬の滝川紙袋ランターンフェスティバル。その時期にしか見られない景色は、旅の「経由地」を「目的地」に変える力があります。
【戦略⑤】多言語対応+情報発信
メニューのハングル対応は必須です。翻訳アプリ任せではなく、「人気No.1」「辛いのが好きな方へ」といった一言添えるだけで、購買率は大きく変わります。
📌 【実践】韓国人向けモデルコース4選
コース①:スイーツ&カフェ派(所要:2-3時間)
ルート:札幌 → 砂川ハイウェイオアシス(60分)→ 深川(30分)→ 旭川
甘いもの好きの女性グループやカップルに最適。高速を降りずに北海道スイーツを堪能できる手軽さが魅力。
コース②:グルメ満喫派(所要:4時間)
ルート:札幌 → 滝川(本店でジンギスカンランチ)→ 深川(道の駅でそばめし・お土産)→ 旭川
北海道らしい「食」を追求するコース。ランチを空知で摂ることで、旭川の夜ご飯までの空白を埋めます。
コース③:ワイン&フォト派(所要:5時間)
ルート:札幌 → 三笠(ワイナリー見学・試飲)→ 砂川(カフェ休憩)→ 旭川
美しい風景写真を撮りたい層へ。ワイナリーの丘陵風景はSNS映え間違いなし。
コース④:夏季限定ひまわり絶景(所要:4時間)
ルート:札幌 → 北竜町ひまわりの里 → 深川 → 旭川
※7月中旬~8月下旬のみ。圧倒的な黄色い絨毯は、わざわざ高速を降りる価値を十分に提供します。
📌 観光事業者が今すぐできること
✅ チェックリスト
- ☐ 韓国語メニュー・案内板の設置
- ☐ Instagram映えスポットの創出
- ☐ セットプラン(スイーツ+温泉、ワイン+ランチ等)
- ☐ “目的地化”する仕掛け(限定商品、体験プログラム)
- ☐ 地域連携(道の駅・ワイナリー・観光施設の周遊チケット)
✅ 成功事例ミニコラム
砂川ハイウェイオアシスでは、2024年から韓国語メニューを導入。Instagram用の「映えスポット」を設置したところ、韓国人来店客が前年比150%増加した(砂川市観光協会調べ)。
❓ FAQ
Q1. 札幌から旭川まで空知経由で何時間かかる?
直行なら約1時間50分ですが、空知で食事や観光を楽しむならプラス2〜3時間見ておくと余裕のある旅になります。砂川ハイウェイオアシスなら高速を降りずに立ち寄れるため、+30分〜1時間で済みます。
Q2. 韓国人観光客に人気の空知スポットは?
「砂川スイートロード(洋菓子)」、「三笠のワイナリー」、そして夏の「北竜町ひまわりの里」が特に人気です。共通点は「写真映え」と「北海道らしい体験」です。
Q3. 空知エリアで韓国語対応している施設は?
砂川ハイウェイオアシスや主要な道の駅、一部のワイナリーなどでメニューや案内板の整備が進んでいます。翻訳アプリを活用した接客も増えています。
編集部より
旭川476%増という数字は、空知にとって「危機(素通りされる)」か「チャンス(客数が増える)」か。
答えは、私たちの行動次第です。
韓国人観光客は、ただ「旭川という地名」を目指しているわけではありません。彼らが求めているのは、北海道ならではの「体験」と「物語」です。
空知には、その両方があります。
スイーツ、ワイン、温泉、雄大な自然、そして温かな人々。
「通過点」を「目的地」に変える。
その第一歩は、今日から始められます。
空知の魅力を、世界に伝えましょう。
執筆: 空知TIMES編集部
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